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2012年10月1日月曜日

「カンナムスタイル」の成功要因をソーシャルマーケティングの原理を用いて分析してみた


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この記事は韓国のDocjangmi氏のブログとVenture Squareの記事を参考に作成したものです。


韓国の歌手PSY(サイ)の曲「カンナムスタイル」が世界的に話題を生み続けています。
カンナムとは韓国の首都ソウルでも中心地となる地域。
日本に例えると「六本木スタイル」「新宿スタイル」といった感じでしょうか。

こんなシンプルなタイトルの曲がアメリカのデジタルシングルチャートやソーシャル50、ビルボードカナディアンHOT100、Youtubeチャートなどで1位を達成し、ビルボードメインチャートで2位を記録するなど、快挙が続いています。
ビルボードのメインチャート「Hot100」でアジアの歌手が5位圏以内に進入するのは1977年フィリフィンの歌手が5位を記録して以来の35年ぶり。



顔がかっこいいわけでも、ダンスがカリスマ的なわけでも(ある意味カリスマですが)、PVが高級そうなわけでもないこの曲がなんでここまで世界を騒がせているのでしょう。

その成功要因をソーシャルマーケティングの原理を用いて分析してみました。


1.感情を引き出したコンテンツ


お謝辞にもいけめん韓流スターと言えない、親近感のわく見た目のPSYがアンバランスなシチュエーションの中で「馬ダンス」と名づけられたシュールなダンスを披露し、「笑い」の感情を引き出します。
「カンナム」という地域を知らなくても、歌詞を知らなくても中毒性のあるリズムとダンスだけでもたのしめます。

2.ファンの「自発的」な参加と自然な流通

PVも莫大な資金を使って作りこんだもの・・・には見えません。
馬ダンスだってすごくかっこいいわけでもなく、面白おかしく誰でも真似しやすいものです。
そのため、ファンにより「カンナムスタイル」をパロディーした「テグスタイル」「ホンデスタイル」などが自発的に作られ新たな話題を生みました。

▼パロディー「ホンデスタイル」


▼パロディー「テグスタイル」歌詞を方言に変換


各種SNSではリアルタイムで「カンナムスタイル」の話題が流れ、野球場など各種イベントの場での定番ネタになりました。

ここで大事なのは「自発的」という部分でしょう。
もしPSYの所属事務所で人を雇ってパロディーPVを作らせたり、イベント主催者にお願いして馬ダンスをやらせてたら好感度が上がってたでしょうか。


3.オンラインマーケティングもちゃっかり

▲「カンナムスタイル」YouTubeページの画面。再生数が2億9千万を越えています。

ユーザーがいかに楽にほしいものを手に入れられるように設計するかという部分はオンラインでもオフラインでも大事な部分かと思います。

カンナムスタイルのYoutube動画ページは、簡単な英語がわかる人なら理解できるよう、英語をメインに投稿されています。

動画を見てスクロールをおろしたら、音源をダウンロードできるiTunesのURLがあり、グッズが買えるeBayのURLと、PSYのオフィシャルSNSアカウントの一覧が出てきます。

PVを見に来ただけの人も簡単により多くの情報を得ることができます。
PSYというアーティストの情報だけではなく、所属している事務所の情報も自然に目に入ります。


4.持続的な活動と認知度の蓄積


▲「カンナムスタイル」についてCNNの報道

韓国の音楽・ドラマなどが海外で流通されることが多くなっています。
「韓流」を過大評価する必要はありませんが、韓国3大芸能事務所のYG/JYP/SMに所属しているアイドル・ミュージシャンのYoutube動画再生数を合わせるとすでに数億を超えていました。
K-POPはSNSを通じて長い間影響力を育ててきて、認知度を蓄積してきたわけです。

そしてPSY自身韓国では認知度も高く、自分がアルバムを企画し製作する個性派アーティスト。
パフォーマンスだけでなく自分が作った音楽とPVを売り込める実力もあり、アメリカ留学経験があって英語に慣れているところはPSYのグローバル成功の可能性を十分に示していたと思われます。
世界的な話題になったのは初めてですが、PSYは韓国では2001年デビューし、活動を続けているベテランです。

コンテンツの面白さもありますが、K-POP×所属事務所×PSY自身の3つの要素が持続的な活動を続けて認知度を蓄積してきたところで今回いいタイミングで人気が爆発したというところなのではないでしょうか。

最後に米マシャブルで掲載した「カンナムスタイル」のインフォグラフィックです。
英語ですが、PSYとカンナムスタイルについて(マイナスな内容も含め)わかりやすくまとまってます。
【リンク】をクリックしマシャブルのページで見たほうが見やすいです。


ーーー

とにかくこのPVの中毒性は確実のよう。
馬ダンスはまります…


参考記事(韓国語)
韓国経済新聞の記事
Hangyeore新聞の記事
Docjangmi氏のブログ
Venture Squareの記事



 
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