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ゲーミフィケーション(Gamification)という言葉を聞いたことがありますか?
▲【TED】JANE MCGONIGAL「ゲームで築くより良い世界」
ゲーミフィケーションについてWikipediaでは「課題の解決や顧客ロイヤリティの向上に、ゲームデザインの技術やメカニズムを利用する活動全般」と定義されています。
ゲーミフィケーションについては、久保田大海氏の記事「なぜゲーミフィケーションは効果的なのか?(Why Gamification Works?)」でわかりやすく説明されていますので、こちらの記事を参考にしていただけると理解が深まると思います。
世界ではゲーミフィケーションを取り入れたマーケティング・キャンペーン・サービスが続々と登場しています。
それはアジアの国々でも例外ではありません。
韓国でもサムスンなどの大企業を含め、ゲーム要素のあるサービス・キャンペーンが行われています。
その中で代表的なものを4つご紹介します。
実績を数値としてしっかり残せているものもありますので、取り組みの有効性が証明されたとも考えられるのではないでしょうか。
1●KB国民銀行:スマート星農場
▲左より1,2番目画像:アイコン貯金、3番目:貯金状態により繁盛する農場
KB国民銀行は韓国の大手金融機関のひとつ。
スマートフォン新金融商品を続々と出し、全国民のスマートフォン貯金のうち80%以上がKBの取引額という成果を出しています。
KBの商品に「スマート星農場」という金融商品があります。
スマート星農場は、「アイコン貯金」と通常の貯金状況を連動し農場を育てるものです。
「アイコン貯金」という機能は、コーヒー代、タクシー代、食事代、タバコ代など日常的な出費を一回我慢したとして、該当するアイコンをクリックするとその補償として指定した別の通帳から自動的にスマート星農場に貯金されるものです。
普通預金の場合は貯金がたまるほど、定期積金の場合は満期が近くなるほど農場が大きくなり、農場の規模に応じて金利を優遇されます。
自分の日常的な出費の我慢が実際金利の向上として補償されモチベーションを与えてくれます。
また、農場の状況はツイッターやメールなどで招待コードとともに友人に紹介することも可能です。
該当金融商品の加入は、専用アプリでもできます。
>>KB国民銀行HP
2●サムスン電子:ゴールドラッシュキャンペーン
このキャンペーンは、終了後の集計結果、総参加人数は150万人、QRコードスキャンを通じて支給されたスマートメダルの数は2000万個以上。
1回のスキャンあたり平均2つのメダルが支給されたので、スマートメダルをスキャンするためにアプリを使った時間を10秒と単純計算した場合、全期間を通じてアプリが使用された時間は1億秒となります。
15秒のテレビ広告を基準にしたら670万回の広告露出に相応する量です。
当初の目標値をはるかに上回る成果を出せたキャンペーンといわれています。
ゴールドラッシュキャンペーンは2012年7月~8月のオリンピック期間中に行われました。
キャンペーンのアプリをダウンロードし、スマートメダルを集めるとサムスンの商品がもらえる仕組み。
スマートメダルは、TV・新聞・バス・地下鉄・オフラインショップなど日常生活の中で接する機会の多いところに隠されています。
詳しいメダルの位置は、公式ツイッターアカウントよりヒントを発信。
スマートメダルを見つけ専用アプリでQRコードを読み取ると、ランダムの数でスマートメダルを獲得できます。
キャンペーン中サムスン電子のオンラインショップに会員登録をした場合と、そこで商品を購入した場合それぞれまたスマートメダルが与えられます。
>>ゴールドラッシュキャンペーンページ
3●サムスン火災:My Safe Driving
サムスン火災で開発したアプリケーション、「My Safe Driving」では自分の運転を採点し、ポイントをもらったり他のユーザーたちとランキングをつけられます。
。
アプリを起動し、「走行スタート」ボタンを押して運転すると、移動距離・移動経路と、車線変更・急カーブ・急加速・急ブレークの4つ項目に分けて安全運転度が評価されます。
コミュニティーで情報共有もできて、もらえるポイントでは寄付もできる多機能のアプリです。
>>My Safe DrivingHP
4●QNIBOX
QNIBOXは衣類・ファッション雑貨の通販サイトQNIGIRLSで運営しているサービスです。
一見、最近はやりのサブスクリプションサービスっぽい名前ですが、QNIBOXは簡単にいうと「ユーザーをプレゼントに応募させることで景品の商品をPRするサービス」です。
景品は、有名チェーン店のピザ無料クーポン、化粧品、映画チケットなど様々です。
ユーザープレゼントをもらうには各イベントに応募する必要があります。
応募できる回数には限りがあり、
・SNSで該当イベントを宣伝する
・クイズ問題を解く
という方式で応募機会を増やしてもらえます。
参加率が高いほど、毎日応募するほど当選率が高くなります。
>>QNIBOX HP
参考記事(韓国語)
Marketcastの記事
ゲーム文化Conferenceブログの記事
2012年10月2日火曜日